3分でわかる愛知県議会のしくみ

 

<<Part 1>>

 

知事と議員が選挙で選ばれる二元代表制

 

愛知県議会のような地方議会は首長である知事と議員を直接選挙で選ぶ二元代表制というシステムで選挙が行われています。メリットとしては、首長が大胆な政策を提案しやすかったり、既得権益にメスを入れる政策を打ち出せたり、と色々いいことがありますが、デメリットとしては、知事と議会多数派の党派が一致しないと議会のねじれ現象が起こり、ものごとがなかなか決まらないということです。

(分かりやすい例:河村市長と名古屋市議会の間で、報酬半減800万円、減税政策の意見の食い違いが平行線をたどり、結局市議会解散→住民投票&市長選挙になったのは、昨年の2011年2月6日。庶民革命と銘打って大旋風を巻き起こしましたね。)

 

愛知県の状況は・・・

 

◉知事: 大村ひであき氏(日本一愛知の会代表)


◉議員103人中

 

◉自民党: 52

◉民主党: 26

 ◉減税日本一愛知: 18人 (減税日本+日本一愛知の会)

◉公明党: 6

◉無所属: 1


★愛知県では大村知事率いる会派、減税日本一愛知は18人、自民党が52人で過半数を占めるので、まさしくねじれ議会と言えます。

自民党52人で過半数を占めているので、自民党の意向は大きくその結果を左右することになります。

知事の権限でものごとを決める『専決処分』という形もありますが、これは緊急を要する事件に限りです。

(知事は専決処分をした事件を議会に報告し、承認を得なければなりません。)

★最近の専決処分では、大村知事が被災地のがれき受入れに関する補正予算を打ち出しましたが、自民党県議団が6月定例議会の最終日に『修正動議』をかけて否決されたので、この補正予算案は改めて7月14日(土)臨時議会の招集がかり、再議されることになりました。

 

★県や市などの地方議会では、首長(市長・知事)もそうでありますが、議員は住民から直接選挙によって選ばれたわけなので、だからこそ、国などのしがらみや、政党にとらわれず、地域の共通課題となれば、住民の立場を最優先させ、超党派で一致団結して問題解決に当たるべきなのですが、国会と同じスタイルをとる地方議会がほとんど、というのが現状です。このような地方議会のあり方を見直して行くことはこれからの課題だと言えます。 

yk

 

県会議員って何してるの?

 

県会議員は一体どんな仕事をしているのでしょう?

 

定例議会・臨時議会、委員会、党や会派の総会は1年を通して合計すると、100~120日分くらいになると思います。

(会派の役員はこれに加えて、さらにたくさんの会議をこなしています。)

 

★これら定例議会委員会は当然ですが、全議員出席しなければなりません。

 

★議会や委員会などがない時の過ごし方こそがそれぞれの個性や議員としての質として表れてくるので、一番重要なポイントとなります。

 

例えば議員は議会や委員会、総会がない時は個人差はありますが、次のような活動をしています。

 

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▶県の主催する式典、自分の選挙区の町、村、区が主催の式典、会議、試合、イベント等の来賓として参列。

 

▶その他、自分の所属する組合や議員連盟の会合や懇親会に出席。

 

▶後援会関係の旅行、懇親会、冠婚葬祭に出席。

 

▶自分の所属の党の勉強会、総会出席。

 

ここまでは殆どの議員さんは、積極的に出席しているようです。

 

▶この他、各議員の一生懸命度が違うのは、自分の手がける案件や、住民の要望に対しての政務調査や視察、勉強会、県政報告会の開催、さらにホームページやチラシを通しての問題提起や、住民の声の収集。このような独自の活動はやればいくらでもできるので、自分の取組む政策に関連する活動をどれくらい一生懸命やり、県民の声や自分の考えを県政にいかに活かそうと努力をしているかで、その議員の存在価値が決まるところだと思います。

 

yk

 

 

こぼればなし・・・

 

 

ご存知ですか?

平成24年7月31日現在の愛知県会議員の最年少は31歳の錦見たすく議員(天白区)。最年長は81歳の倉知俊彦議員(豊田市)。その差はナント半世紀!50歳!

 

ついでに103人の愛知県会議員は何期くらい勤めているのか調べてみました。


1期目の新人議員は37人。

2期目: 20

3期目: 15

4期目: 9

5期目: 4

6期目: 7

7期目: 6

8期目: 2

9期目: 1人(塚本ひさし氏<北区>)

10期目: 1人(筒井タカヤ氏<名東区>)

11期目:1人(倉知俊彦氏<豊田市>)


一番長い11期(今年度で42年目)勤めていらっしゃるのは倉知議員。すごいですねぇ。

ご覧になって分かるように期を重ねるごとに人数が減ってきてますが、ご自分の意思で辞めらて積極的に若いゼネレーションにバトンタッチしたのか、単に選挙で支持されなくなってしまったのか、どうなんでしょうか。

 

さて今期の愛知県会議員は1期生が一番多いですが、きっと次回の選挙では半分かそれ以上は去っていくことになり、かなり厳しい現実に直面することになると思います。

 

★ところで、愛知県会議員103名の平均年齢を出してみましたら53歳になりました。(What do you think about the result, still young or too old?)

 (何はともあれ自分は平均年齢よりとりあえず若かったので、何故か嬉しかった。(^_^)

 

★103人中の女性は何人でしょう?

 

女性の議員はわずか9人。

 

一番若いのが38才(野田留美議員<守山区>)

続いて48(私)50535355566061といい感じに熟していっております。子育て中はなかなか議員の仕事などこなせないということが若い女性議員がいないことの理由のひとつと言えるかもしれません。でもこれからはたとえ子育てしながらでも議員の仕事ができるようなしくみづくりをして、もっともっと女性の議員を増やし、色々な立場の環境の異なるたくさんの女性の意見を反映できる県政にして行かなければならない!と強く思います。

 

2012年7月31日現在

yk