教育文化・福祉対策特別委員会県内調査『藤田こころのケアセンター』2013年1月30日(水)


教育文化・福祉対策特別委員会の県内調査で豊明市にある『桶狭間病院・藤田こころケアセンター』と”手術支援ロボット等を用いた先進医療”で有名な『藤田保険衛生大学病院』へ視察に行ってきました。

『桶狭間病院・藤田こころケアセンター』は、重度の精神疾患の患者さんも受け入れ体制が整い、長期に渡って入院もできる大規模な病院。

病院入り口すぐのロビーは明るく、まるでホテルのラウンジのよう。
ちなみにラウンジのソファーはドイツ製ということです。

 


壁、天井、ライティング、家具、壁にかけてあるアートなどのデザインはことごとくオシャレに工夫されており、この空間にいるだけで癒される感があり
ました。

 


こちらの病院の年間患者数は1600人超。
日本全国を見渡してもこんなに多くの入院患者さんを受け入れるところは他にはないということでした。
(普通の病院は多くても年間1000人程度の入院しか受け入れられないということです。)
そして腎臓透析ができる精神科の病院は当病院だけ!ということなので、この『藤田こころのケアセンター』がいかにスペシャルな医療施設なのかということが分かりますね。

さて、こちらの病院で一番多い症状は、うつ病。

現在国内のうつ病の発症率は全体で10人にひとりと言われているそうで、特に女性はその発症率が多く、4人に1人に上るそうです。

そして最近では認知症の患者さんも多くなってきており、身体は元気だが、ボケだけが進んでしまっているという症状が特徴、ということもおっしゃっていました。

その他、『統合失調症』(いわゆる精神分裂症だったり、被害妄想、幻覚などで急にあばれたり、大きな声を出したりする症状)の患者さんも多いようです。この『統合失調症』は遺伝の部分も多いようで、幼少期から18歳くらいまでの若いうちに発症するのが殆どだそうです。(ということは今日視察をした議員さんは私を含めて全員、統合失調症はこの先も発症しないだろう!ということになりますね。(笑))

うつ病の話に戻りますが、うつ病は『不眠』からくることが多いので、まずは眠れない原因を解明することが大切!ということでした。

現代社会では子どもの世界も大人の世界も競争の毎日だというこ
とと、インターネットの普及により顔の見えないお付き合いが多くなっているので、実際の付き合い術が不器用な人が増えているのが一因かもしれませんね。


【入院用の個室はオシャレなホテルのよう】
【医師の説明を受ける視察団】

 

我が国では、精神科の入院患者さんの9割が1年未満で退院している一方で、1年以上の長期在院者は約20万人も存在し、ほぼ変化することなく推移しているということなので、早期退院を前提としたより身近で利用しやすい精神科医療を実現することが課題!ということでした。

精神的な病は人ごとではありません。
私たち誰にでも突然襲ってくる病気だと思います。
ですから、まずはストレスを貯めないで、十分睡眠をとること。
自分なりに工夫をしてストレス解消しながら毎日過ごすことが大切ですね。


yk



 

(ロビーに置かれていた患者さんの手作り作品【笑顔の源】)
(❤のメッセージカードには患者さんのそれぞれの思いが綴られていました。
家族、笑い、幸せ、絆などの言葉が多い。やはり、みんな人と人との絆を大切にして心から笑いたい!幸せ感を味わいたい!と願っているんですね。)

(※ 委員会日記の記事より)