東ゆうこ 20136月定例議会一般質問

 

2013/6/19

 

<全文>

 

<<県営都市公園の施設整備と情報発信について>>

(ノーマライゼーションと

10代の子どもたちが楽しめるスポーツ施設について

 

愛知県内には県営の都市公園が13カ所ありますが、名古屋市内に住んでいらっしゃる方であれば、緑区の【大高緑地】を始め、名東区、天白区の【牧野ヶ池緑地(まきのがいけりょくち)】、守山区の【小幡緑地(おばたりょくち)】、熱田区の【熱田神宮公園(あつたじんぐうこうえん)】、そして【高蔵公園(たかくらこうえん)】の5つのうちのいずれかの公園は、家族やお友達と、あるいは地域の行事などで利用したことがあり、親しみのある方も多いかと思います。

 

名古屋市以外にも愛知県内には8カ所ありますが、一番有名なのは、2005年の愛知万博の会場の跡地を利用してオープンした長久手市の【愛・地球博記念公園】!県内で一番新しい都市公園に生まれ変わりました。

 

この他にも豊川市の【東三河(ひがしみかわ)ふるさと公園】、大府市、東浦町の【あいち健康の森公園】、新城市の【新城総合公園】、春日井市の【朝宮公園】、稲沢市の【木曽川祖父江緑地(きそがわそぶえりょくち)】、そして小牧市のフレッシュパークを拠点として、春日井市から犬山市まで約20kmにも及ぶ緑道が伸びる【尾張広域緑道】、そして西三河では初めての県営公園となる碧南市と安城市にまたがる【油ヶ淵(あぶらがふち)水辺公園(みずべこうえん)】は、愛知県で唯一の天然湖沼(てんねんこしょう)を持つ公園として現在整備が進められているということです。

これらの愛知県の都市公園は、それぞれの地域の自然や歴史の特色が生かされ、多くの市民県民の憩いの場所として親しまれていると同時に、地球温暖化の防止や生物多様性の保全、震災時の避難地や復旧、復興の活動拠点としての機能も(あわ)せ持つものとして、大きな役割を果たしているものと思われます。

 

さて、今回の私の1項目目の質問では、冒頭にご紹介いたしました13カ所の県営都市公園の施設整備と情報発信について、大きく3点お伺いしたいと思っております。

1点目は、『障がい者と健常者がお互いに区別されることなく、共に公園利用を楽しむことのできる【ノーマライゼーション】の概念に基づいた施設整備について』と、

2点目は『10代の子どもたちが楽しめるスポーツ施設について』、

3点目は『利用促進のための情報発信について』です。

 

先にも述べましたように、県営都市公園は、私たちの暮らしの中で、色々な形で多くの県民に利用され、親しまれているとは思いますが、果たして、障がいを持つ方々や10代の子どもたち、妊娠している方、ベビーカーを押すお母さん方、足腰の弱い高齢者など、あらゆる層の方々の利便性を考え、楽しめる施設として使われているでしょうか?

 

都市郊外や住宅街に住む小学校高学年から、中学・高校の10代の子どもたちが、家の中でゲームやスマートフォンばかりに熱中していることが懸念されておりますが、地域の学区内にある公園は小さな子どもたち用に作られたものばかりで、10代の子どもたちが、屋外で気軽にスポーツや遊びができる施設が殆どないというのが現状です。名古屋市内でも、スケートボード、ストリートバスケット、フットサルなどができる場所が設けられているのは、若宮大通り公園など、非常に限られています。

日常生活の中で、予約をしなくてもいつでも気軽に遊べるようなバスケットボールやスケートボード、マウンテンバイクのトラック、フットサルなどができる施設や遊具は少ないですし、障がい者の方たちにとっても、気軽に楽しめるスポーツ施設や遊具は県内の都市公園には、殆ど備わっていないというのが現状です。

 

そこで私は、障がい者の方や10代の子どもたちが気軽に楽しめるスポーツ施設や遊具の実態を調査するため、県営都市公園の中で最も新しい愛・地球博記念公園と私の住む地域から近い牧野ヶ池緑地を訪れました。

今回は、障がい者の方たちとガイドヘルパーさんにも一緒に同行していただき、意見や感想をお聞きしながら回りました。

 

まず訪れた牧野ヶ池緑地は、駐車場で降りて、しばらく園路を進みますと途中から舗装がとぎれて、砂利道に変わってしまい、車いすで先に進むのは難しく、白杖(はくじょう)を使う視覚障害者の方にとっては、かなり危険な状況でした。点字ブロックもなかったので、視覚障害の方はガイドヘルパーの腕にずっとつかまっていないと歩けない状態でした。点字ブロックがあれば、ガイドヘルパーの腕につかまらなくてもひとりで歩けるのに、ということと、ヘルパーと介助者にとっても負担がかなり軽減できるのに、とおっしゃっていました。

県内の駅や道路などの公共施設においては、段差の解消、障がい者対応トイレや車椅子使用者用駐車スペースの設置、点字ブロックなど、円滑な移動の確保のための取組みが進んでいるようですが、公園内においては、そういった考慮があまりなされていないようです。

同行されたガイドヘルパーさんや障がい者の方たちは、『牧野ヶ池緑地(まきのけいけりょくち)は、障がい者をウエルカムする雰囲気が殆ど感じられないですね。』と言う率直な意見を述べられておりました。

 

公園内を歩いていて気づいたのですが、雑草が生えた全く使われていないスペースや、殆どの人が足を踏み入れないであろうスペースが、ありました。こういったスペースを利用して障がい者の方も健常者も利用できるバスケットボールのコートやフットサルのミニグラウンド、そしてさらにユニバーサルデザインを駆使した遊具などを設置して、障がいを持つ方々も安心して楽しく使いやすい空間作りを進めて行けば、私たちは日常生活の中で、お互いの立場をもっとよく分かり合えるようになり、より多くの市民県民に公園を利用してもらえることになるのではないかと感じました。

 

ところで今私が先ほど言及いたしました、【ユニバーサルデザイン】と【ノーマライゼーション】については、ご存知の方も多いかと思いますが、ここで少し説明させていただきたいと思います。

 

【ユニバーサル】という言葉はよく耳にするかと思いますが、『普遍的な』、『全体の』という意味ですね。この意味を元に考えると、【ユニバーサルデザイン】というのは、『すべての人のためのデザイン』、という意味になります。要するに障がいのある方やお年寄り、妊娠中の人、子育て中の人、こども、外国の人など、誰もが使いやすいデザインということです。

 

【ノーマライゼーション】は、1960年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念のひとつで、障がい者と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿である、とする考え方です。

 

アメリカや欧米諸国の各地域では、その地域の特色を生かしたユニバーサルデザインの公園の遊具やその他の公共施設においてもノーマライゼーションの取り組みが進んでいるようですが、愛知県においてはどうでしょうか?道路や公共交通機関でのノーマライゼーションは少しずつ進んでいるようですが、市民の憩いの場所である公園においては、ユニバーサルデザインの遊具の設置やノーマラーゼーションの取り組みはまだまだ遅れていると言わざるを得ない状況です。

 

愛知県は、【世界と闘えるあいち】、【世界をリードするあいち】を目指して、ものづくりの分野を始め、色々な分野で頑張っています。今年の8月には世界に発信する【あいちトリエンナーレ】など、芸術的なイベントも開催されます。愛知県内の都市公園においても世界をリードするべく、ノーマライゼイションの理念を備えた、障がいがある方も、健常者も、どんな方でも、そしてひとりでも多くの人が楽しめる、素晴らしい都市公園を目指すべきなのではないでしょうか。 

 

そこで、まず県営都市公園の施設整備について2点お伺いいたします。

 

1点目は、ノーマライゼーションの実現に向けた、バリアフリー対策の現状とスポーツ施設、及び遊具のユニバーサルデザインによる整備の取組みについてお伺いいたします。

 

2点目は、10代の子どもたちが楽しめるスポーツ施設の現状と、今後の取り組みについてお伺いいたします。

 

さて、次に【愛・地球博記念公園】を訪れた時の話ですが、障がい者の方は、500円の駐車料金が無料で、公園内の有料施設もほとんど無料ということを私は初めて知り、回りの10人くらいの介護士やヘルパーさんたちにも聞いてみたのですが、ほとんどの人が割引があることは知っていましたが、無料ということは知りませんでした。

 

愛・地球博記念公園のホームページを見てみると、利用料金のページに障がい者の方の減免があることは書いてありましたが、無料であることはさらにクリックして減免の説明のページを開き、そのページの一番下にある減免率の欄に『大観覧車50%、その他100%』と小さく書かれているのを見つけて初めて分かるのです。

何故最初の利用料金のページに、大きく誰が見ても分かるように【無料】ということを明記しないのでしょうか?

 

温水プールのチケット売り場でも同様のことが言えます。障がい者の方の利用料金の減免については、見える範囲のところには掲示しておらず、窓口で聞いみましたら、『無料です!』と涼しい顔で言われて初めて分かった次第です。

利用料金が無料ということが分かれば、障がい者の方の利用も増え、利用促進につながるのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

 

また、私は以前から公園のスポーツ施設をネットで予約して利用したいと考えて、申込書をネットからダウンロードして記入はしていたものの、予約システムである「ネットあいち」を利用するための申請には、施設のある公園の窓口へ行かなければならないため、それがネックとなって利用できずにいました。ところが、最近になって県の担当の方から、今年の41日から郵送でも申請できるようになった、という説明を伺い、「ネットあいち」の最新のチラシを見せてもらいましたが、郵送申請が可能になったことは、小さな字で書いてあるだけで、非常にわかりにくいので、おそらくこのチラシを目にする人がいても、郵送で申請できるようになったということが分かる人は、少ないのではないかと思いました。

 

県営都市公園のホームページを観ても、施設予約については、『ネットあいち』が紹介され、リンクがはられているだけで、そのリンク先の『ネットあいち』のホームページでも、何回もページをめくって初めて郵送でも登録申請ができるようになったことが、やっと分かるようになっているという感じでした。

 

県の職員の方々も、多くの人に愛される事業をめざし、熱い心をもってさまざまな改善をされてきたことと思います。ところが、せっかく情熱を込めて素晴らしい改善をしても、このようにホームページのトップページの更新や、ちょっとしたアピール不足が原因で、多くの人々に周知されない事は、非常に惜しいことだと思います。

 

昨年の9月議会で『愛知県のフェイスブックの活用について』の質問させていただいた際、フェイスブックなどソーシャルメディアについて、全庁的な活用のあり方について検討していくとの答弁をいただいておりますが、それから現在に至っても、ますます、フェイスブックを利用する人が増えています。フェイスブックは、本人が直接ホームページにアクセスしなくても、友人からの紹介により最新情報が提供される機能があることから、情報発信を充実させる手段として有効であると考えます。

公園の情報発信もホームページ上の分かりやすい案内と、フェイスブックを活用すれば、より効果的になるのではないでしょうか。

 

そこで、3点目の質問になりますが、県営都市公園の一層の利用促進につなげるための効果的な情報発信について、県の所見を伺いたいと思います。

 

 

<<英語が使えるあいちの若者の育成について>>

 

続きまして英語が使えるあいちの若者の育成について質問させていただきたいと思います。

 

私は昨年の2月定例議会の一般質問において「世界に通用する子どもたちの育成について」と題して愛知県の英語教育について質問いたしました。

 

これまでにもたくさんの先輩議員の方々が、一般質問や委員会において、繰り返し英語教育について質問をされてきておりますが、英語教育に関しては、なかなか大きな改革や改善がなされてきていないというのが現状です。しかし、ここであきらめるわけには行きません。日本の明るい未来を担う子どもたちが、国際舞台で活躍するためには、世界の人たちとのコミュニケーションツールとなる英語は不可欠です。ということで、今回の私の一般質問におきましても、引き続き愛知県の英語教育について質問させていただきたいと思います。

 

さて、日本の教育方針を左右する文科省は、これまでの英語教育改革に関してはあまり積極的ではありませんでしたが、周辺諸国の取り組みが、急速に進んでいることを受け、その重い腰をあげて、今年4月から小学校の新学習指導要領を全面実施させ、5・6年生では英語教育が本格的に始まりました。そして中学校でもコミュニケーション能力を高めるための英語の授業に重点を当てられ、高校での英語の授業は英語で行われることになりました。

 

このような国の動きを受けて、愛知県においても、高校の英語教育に力を入れるための新事業が今年度から始まることになりました。

「世界を舞台に挑戦し、活躍できる人材を育成すること」を目指して、高校生を対象とした国際交流や海外渡航費の一部を助成するものや、留学支援金を給付するもの、そして英語教育の拠点となる県立高校を12校選出して、英語を高いレベルで使いこなす人材の育成をめざす、「あいちスーパーイングリッシュハブスクール事業」など、総額2600万円あまりの予算をつけての事業ということです。この金額が英語教育の改革にあたって十分なのか、不十分なのかは、その現場の熱い思いとやり方次第で変わってくるものだと思いますので、今後の県教委と学校現場の取り組みには、大いに期待するところであります。

 

さて、私はこれまでに国内外の学校をたくさん視察して参りましたが、その中でも、韓国、釜山市の公立小学校のドンヨン小学校の英語教育の取り組みには特に感銘を受けました。こちらの学校は、学校をあげて英語教育に取り組んでいる雰囲気が校長先生のお話を聞いて、すぐに伝わってきました。空き部屋を3階のフロアに全部まとめて、【イングリッシュランド】と名付けて、英語のフロアを作り、そのフロアの廊下には、世界の主要都市の、私の身長より高くて大きな写真のパネルがずらりとディスプレイされていました。英語の授業を行う専門の教室や英語の本だけが置いてある洋書専用の図書室、英語の映画が観ることができるシネマルーム、文具が売っているストアも設置されており、サインや掲示物はすべて英語で書かれてありました。

 

生徒たちは英語の授業を受けるときには3階に移動し、シネマルームで1回映画を観るごとにクーポンがもらえたり、本を借りるごとにもクーポンがもらえ、集めたクーポンでは文房具が買えるというように、英語を楽しく使いながら学ぶ仕掛けがたくさんなされていました。

 

英語のネイティブの先生であるALTも、ほとんどの学校に最低ひとりずつは、英語教員として常駐させているということに私は驚かされました。日本では予算の都合上ということで、ALTを常駐させている学校はほとんどなく、ひとりのALTが4~5校を回るのが精いっぱいという状況です。

 

愛知県内の県立高校のALTの状況はというと、県内の公立高校119校に対してALTの人数は38名ということなので、3〜4校程度でALTひとりをシェアしている形になります。ということは1校につき週に数時間程度しか、ネイティブに触れる時間がないという状況です。

 

そこでお伺いいたします。現在では、拠点校のうち千種高校(ちぐさこうこう)尾北高校(びほくこうこう)、そして御津高校(みとこうこう)の3校のみが、ALTを常駐させているということですが、せっかくの愛知県をあげての【英語力を強化する拠点づくり】ということで、スーパーイングリッシュハブスクール事業が始まったわけですから、ALTを増員するか、あるいは、増員せずとも、38名のALTの中から、12名のALTを拠点校12校のために選抜して、1人ずつ常駐させるような配属編成の見直しをするなど、思い切った取り組みが必要と考えますが、教育長の所存をお聞かせください。

 

さて、私は先日【あいちスーパーイングリッシュハブスクール】に指定されている高校のうちの3校の視察に行って参りましたので、ここでその内容についてお話させていただきたいと思います。文科省が新しく打ち出した指導要領の目玉は、【高校の英語の授業は英語で行う】ということなので先生がどのように英語で授業をされているのか、非常に興味のあるところでした。

 

まずは江南市北山町にある尾北(びほく)高校】。普通科と英語科がありますが、英語科の授業を見させていただきました。ここでの授業は、『自分が市長になったら何をしたいか?』ということを考え、簡単にまとめて発表するというものでした。先生は英語で生徒たちに隣の人とペアを組んだり、ローテーションさせたりと、一生懸命英語で授業を進めておられました。私はこのように生徒が自分の言葉で文章を書いて発表する授業はとてもいいと思いました。私も英語で自己紹介をさせていただいたり、女子生徒の1人とペアを組ませていただき、授業に参加させてもらったので、すっかり高校生になった気分で楽しかったです。

 

【千種高校】は、国際教養科の3年生の授業と普通科の1年生の英語の授業を見せてもらいました。国際教養科の授業は外国人の先生が教鞭(きょうべん)を取られていて、非常に興味深い授業を展開しておりました。"Human Trafficking" 『人身売買』のことについての短い論文を読んでいました。千種高校の国際教養科の3年生ともなると、難しいテーマについても取組むことができる、ということに感心いたしました。

 

3校目の視察先、常滑(とこなめ)高校】は、普通コース、国際理解コース、自然科学コースの3つのコースがあるということですが、ハブスクールの拠点校に選ばれたということで、今年からはかなり気合いを入れて英語教育に力を入れて行く意気込みを感じられました。

 

3校の授業をいくつか見させていただいた全体的な私の感想ですが、先生方は、突然今年度から英語で授業をするのに戸惑いながらも、大変熱意を持って、頑張っていらっしゃったと思います。ただ少し惜しいのは、先生方はもちろんネイティブではありませんので、現時点では思うように英語を操れないせいもあってか、余談や面白いエピソード、笑いを誘うような話が殆どなく、ただ単純に、ペアを組ませてフレーズを練習させたり、ダイアログの新しい単語を調べて、リピートさせるだけの授業もありましたので、このような授業ならば、昔のスタイルとあまり変わってないなのでは?と感じました。これからの課題としては、やはり先生がもっと自由自在に英語を使いこなし、身近な話題、国際的な話題なども取り入れながら、生徒の興味をそそるような内容の授業にしていくことなのではないかと思います。そのためには英語の先生は、日常生活でも、もう少し世界に目を向けて話題を豊富にすると同時に、英会話のブラッシュアップを計ることが大切で、県教委としても、先生方の海外研修やALTを活用した研修にもっと力を入れるべきなのではないかと思いました。

 

例えば、先ほどALTを授業で有効的に活用するための提言をいたしましたが、ALTを生徒の英語の授業だけに使うのではなく、英語の教員の英会話力を向上させるための研修に活用してみては、と思います。生きた英語に触れることにより、先生の英会話力はもっと向上し、効果的な授業を展開することができるのではないかと思います。教員は毎日大変な量の仕事をこなさなければならないので、研修のための時間をなかなか作るのは難しいかもしれませんが、何とか知恵を絞れば、教員の会話力向上のための研修も実現できるのではないでしょうか。

 

そこでお伺いいたします。

教員の英会話力向上のための研修は、これまではどのような取り組みをされてきたのか、また、今後はどのような取り組みを進めて行かれるのか、ALTによる研修なども考慮に入れて検討されるのか、教育長のお考えをお聞かせください。

 

今回の視察では、視察先の学校の英語の先生や校長先生から、たくさんお話を伺いましたが、その中で、英語の授業でYoutubeを学校で生徒に見せることができないように規制がかかっているということを知りました。Youtubeは英語の授業で使える、楽しくてためになる動画が数えきれないほどたくさんあるのに、学校では視聴の規制が入っていて、一切観ることができないそうです。

授業で使いたい画像を先生が自宅に帰ってダウンロードしようと思っても、著作権の問題があったり、著作権のないものでも、ダウンロードをするとなると、相当な時間がかかるので、なかなか授業には活用できないというのが現状だそうです。

視察先の先生が、『文科省の大臣のビデオはYoutubeで配信されているのに、学校では観ることができない、というのは残念ですね』と、苦笑いをしながらおっしゃっていたのが印象的でした。

 

それからもうひとつ、これも現場の先生のお声ですが、学校に設置されているコンピュータはWindows製で、OSXPが多いということですが、近々XPのメンテナンスも終わってしまうので、これを機にタブレットを取り入れて欲しいということです。タブレットを活用すると、さらに世界の話題が簡単に楽しく手に入り、生徒たちももっと英語に対する興味や意欲が増すものと期待されます。

先生の授業のアレンジの幅も広がると思います。

 

このように、現場の先生の声を伺ってみると、授業に活用するためのYoutubeなどの動画を学校で観ることができるようにしていくことや、タブレットなども取り入れた、楽しくて効果的な授業をつくり出していくことが、これからの英語の授業における課題かと思いますが、教育長のご所見をお聞かせください。

 

 

それからもう一点、先ほど釜山市のドンヨン小学校の空き教室についてご紹介いたしましたが、愛知県においても、空き部屋があれば、それをもっと活用できないものでしょうか?空き教室を英語専用の教室にして、生徒が英語の教室に移動して授業を受けるというような形を取れば、生徒たちの気持ちも切り替えられますし、先生の準備も、休み時間に急いでしなくても、十分時間をかけて授業に臨めるので、もっと効果的で質の高い授業が展開できると考えます。放課後にも英語の教室を活用して、バラエティーに富んだ英語活動ができるのではないでしょうか。加えて、英語力、英会話の向上には、英語の本をできるだけ多く読むことも大切なことなので、英語の本をもっと充実させ、いつでも先生や生徒が活用できるよう、図書室の一画に洋書コーナーを作ったり、空き教室を利用した洋書専用の図書室の設置なども進めて行かれるといいのではないでしょうか。

 

最後にお伺いいたしますが、「スーパーイングリッシュハブスクール事業」をより実効性のあるものにするためには、こうした教育環境の充実も必要と思いますが、この点について、教育長はどのようにお考えでしょうか

  

以上、【県営都市公園の施設の整備と情報発信について】は3点の質問と、

【英語が使える愛知の若者の育成について】は4点の質問をさせていただきました。

 

当該部局の理事者及び教育長の前向きなご答弁を期待いたしまして、私の壇上からの質問を終わらせていただきたいと思います。

 

ありがとうございました。