上の岱地熱発電所 視察 2012年6月1日

秋田県には澄川地熱発電所と上の岱(うえのたい)地熱発電所のふたつの地熱発電所があります。

今回は、湯沢市にある上の岱地熱発電所の視察に行って参りました。

 

 

<地熱発電とは?>

 

火山や天然の噴気巧、温泉、変質岩などがある地熱地帯地域では、深さ数キロメートルという比較的浅い部分に1000℃マグマ溜まりがあります。この熱によって地中に浸透した雨水などが加熱され、地熱貯留層を形成することがあります。ここに蓄えられた熱をエネルギー源として利用するのが地熱発電

 

ここ上の岱地熱発電所では28,800kWの発電がなされており、約18000世帯の電気を供給しているそうです。秋田県内のもうひとつの澄川地熱発電所は上の岱より少し規模が大きく、50,000kWということなので、秋田県内に2カ所あるこれらの地熱発電量をトータルで見ると78,800kWの電力供給がなされ約5万世帯の電力をカバーしているということです。

 

 

♥♥ 地熱発電期待のポイント ♥♥

 

▶地熱エネルギーは、環境への負担が少ないクリーンエネルギーであり、資源の乏しい我が国にとっては貴重な純国産のエネルギー資源

 

▶日本は火山地帯が南北に渡って広がっているので、その地形を利用して地熱発電はもっと広域で開発でき得る。

 

▶天候に左右されない。      

 

 

XX 地熱発電の問題点 XX

 

▶地熱エネルギーを発電に利用する場合、地熱貯留層の調査・開発等に時間を要する。

 

▶地熱貯留層から取り出せるエネルギー量からみて、火力発電所や原子力発電所のような大容量の発電設備ができない。

 

 

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愛知県には火山や天然の噴気巧などがある地熱地帯地域に属していないので、地熱発電は難しいかもしれませんが、日本全体で考えると、地熱発電が可能な地域においては、再生エネルギーとして大いに期待できる発電システムだと思います。

yk

 

 

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<国のエネルギー政策に思う>

 

先日、6月12日付けの中日新聞の一面に掲載されておりましたが、

日本の再生エネルギーの投資額は、世界の先進国の中でも下位に属しているということ。

 

中国を始めアメリカ、ドイツ、イタリアなどが太陽光発電などの新エネルギー開発に510億ドル〜290億ドルもの投資をし計画を進めている中、日本はフランスと並んで90億ドルに留まっているということです。

 

これはひとえに日本が原子力発電にこれからも頼って行こう!という気持ちの表れと言えます。(フランスも同じ。)

 

今の日本の国政は大飯原発の再会に向けて急ピッチで準備を推し進めているようですが、5年、10年、20年以上先までを見越したエネルギー計画を明確に表し国民に説明をしないままに、『国民の生活を守るため』という表面的、その場しのぎ的な理由で原発を再開しようとするのは言語道断!としか言いようがありません。

 

中国やアメリカ日本の5倍もの予算をつけて、新エネルギーの開発を進めています。

 

ドイツ新たなエネルギー政策のもとで、当面は伝統的発電設備も利用しながら再生可能エネルギーの拡充、省エネルギーの推進、送電線網の整備を急ぎ、すでに開始している原子力発電所の停止を段階的に進め、2022年にはドイツ最後の原子力発電所が稼働を停止する予定!ということを明言しています。

 

日本も日本の国土にあったエネルギー政策をどんどん打ち出し、本当の意味で国民の生活が守られる電力供給ができるようにするための規制緩和、条例の改定など、やるべきことをスピード感を持って進め一刻も早く脱原発を明確に宣言できるよう努力するべきだと強く思います。

yk