のどかな環境の国際教養大学から秋田市中心部の北方向へ車を30分ほど走らせると、静かにどっしりと構える秋田県庁が現れます。
1階ロビーの壁には秋田県をアピールする色々なバージョンのデザインポスターが設置されており、私たちの目を惹きました。
『あきたびじん』という文字に吸い込まれるようにしてポスターに近づき、よく見ると『あきたびじょん』と、小さな『ょ』が『じ』と『ん』の間に入ってる。
うーん、秋田県もなかなかやるじゃないですか〜。
そしてもうひとつのキャプションに『あんべいいな秋田県』とある。『あんべいいな』といのは『ちょうどいい』という意味で、人間が暮らしていく上で必要なもの、「本当のユタカさ」が秋田にはある。こうした足元にある秋田の良さを秋田県民自身が認識し、誇りをもって、前へ、未来へ進もう、「足元を見つめながら前へ!」という意味が込められているということです。
とってもステキですね!♥
国際教養大学視察の後に、ここ秋田県教育庁へ訪問し、義務教育課、高等教育課の主幹・課長からお話を伺って参りました。
秋田県の小中高の英語教育は、8年前に国際教養大学ができたことにより、秋田県独自の英語コミュニケーション能力育成事業が大きく変わってきているということでした。
<秋田県での英語教育の取組み>
▶小学校低学年から簡単な挨拶、会話の中からコミュニケーション能力を育成することを目標に、国際教養大学留学生との交流活動や大学を訪問。
▶小学校外国語活動教員研修事業を国際教養大学で行なう。
(国際教養大学ができたことにより、連携して行なえる事業の幅が大きく広がったようです。)
▶英語の話せる教員確保のため、全校種で英会話試験を実施
(英語の先生でなくても、簡単な会話くらいできて欲しい!という願いから。)(平成10年度採用〜)
▶英語教師に対する口頭試験にはALTと日本人の面接官の前で自由会話の試験をすることにより、コミュニケーション能力を見る。
(平成11年度採用〜)
▶社会人特別選考
(企業等の経験者で英検1級等)
▶県内3地区に英語力向上拠点校(協力校)を指定。
(各中学校・高校3校ずつ)
▶英語教員への英語資格取得の奨励。
▶高校生国内派遣交流事業(大分県上野丘高校など)
▶高校生国外派遣交流事業(今年度からスタート)
ソウルの高校など(80名予定)
▶専門高校海外企業研修
(こちらの課題研究の発表など)
▶小学校外国語活動教員研修事業
(英語コミュニケーション能力向上、及び、外国語活動の指導方法の習得を目標として、夏季休業中の5日間の集中講座)
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簡単にまとめてみましたが、国内のみならず世界からも注目される国際教養大学が秋田県にできたことにより、
県内の小中高の英語教育における相乗効果は非常に大きいと感じました。
愛知県ではグローバル人材の育成について有識者が話し合う教育懇談会の初会合が5月31日に開かれました。高校入試制度の見直しなどを柱にした教育制度改革を考えるということなので、英語教育に関しては殆ど話合われなかったようです。
『世界と戦える愛知・名古屋』を目指すためには、自分たちの地域の良さや活動を世界に発信する能力や、英語でのコミュニュニケーション能力は欠かせません。
ぜひとも愛知県でも世界で通用する子供達の育成のために、でき得る限りの総合的な教育改革に乗り出していただきたい!と強く願うばかりです。
yk
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