ガン政策サミット2012春 5月11~12日

テーマ『都道府県第2期がん計画を、六位一体でよりよいものに〜』

会場:東京都千代田区  ベルサール九段

 

 この『がん政策サミット』は2009年より開催されてから今回で6回目。2009年春の第1回目では、患者アドボケート政策提言者)37人、行政担当者10人弱のわずか50人でスタートしたのが、この3年間で患者アドボケートが70人以上に加えて、北海道から沖縄まで、全国の都道府県の殆どの県から県会議員や、医療関係者、NPOの理事やがん患者の会の代表者など約100人が参加、総勢170人を超える方々が一堂に集まるまでの会に成長し、立場を超えた人々が、ガン対策について活発な議論を交わす場になりました。

 私にとっては初めての参加でしたが、非常に衝撃的だったのは、このガン政策サミットでは、『国や都道府県の立法分野で10本の法律や条例の成果を出すこと』などの具体的な目標を掲げ、実際に結果を出してきていること。

 プロジェクト開始の2009年1月から、プロジェクト第1期終了の2011年12月末の3年間に、新たに11府県で『がん対策推進条例』が施行され2011年9月末現在では、さらに6県で同条例制定の動きがあるということです。

 そして、この3年間で、さらに国や都道府県の制度や予算において、患者アドボケートが提案した施策が増えてきたこと。国の例で言えば、がん患者への介護保険早期適用を示す通達の発出、都道府県の例で言えば、相談支援や情報提供に関する予算項目の増加などが挙げられています。

 今回のサミットで私は、同じ愛知県の厚生労働省がん対策推進協議会の委員、NPO法人のがんピアサポートの理事の方と同じグループで、一緒にシミュレーションスタディーをしながら色々とお話を伺うことができ、非常にいい勉強をさせていただきました。

 ここで勉強したことを持ち帰って、患者アドボケートの方々や医療関係者のご意見をいただきながら、愛知県がんアクションプランの改正点や新たに取り入れた方がいい条例の案などがあれば、積極的に提案、発言して行きたいと思いました。

yk

 

<ガン政策サミット後記>

 今回のサミットにはこれまでのガン政策に尽力してきたリーダー的メンバーのひとりとでも言える参議院議員の梅村さとし氏も出席しておりましたが、このように国会議員や全国の県会議員、職員などがひとつの場所に集まって超党派意見を述べ合い、同じ目的、目標に向かって条例を作成したり改正するあり方は、理想的な姿だと思いました。今回のガン政策だけでなく、その他のテーマでももっとこのような六位一体(ろくみいったい)概念で条例制定や改正を行うことができれば、多くの人が望むよりよい社会を作っていくことができるのではないかと強く感じました。

 

注)

ここでの六位とは?

1. 患者関係者(当事者)

2 .議員

3. 行政

4. 医療提供者

5. 民間

6. メディア

 

yk

 

コメント: 3
  • #3

    やすす (水曜日, 23 5月 2012 06:03)

    二つもご返信ありがとうございます。
    ガン問題は本当に深刻ですね。

    化学物質、放射性物質が含まれている可能性のあるがれき焼却はかなり心配です。

    現在の焼却炉では、ダイオキシンを出さない為に高温焼却しているようなんですが、
    一方のセシウムは低温で気化してしまうため、両方ふせぐのは不可能という話ですし。

    現地でも焼却はすべきじゃないらしいです。
    それを移動させての受け入れ焼却処分は本当に心配です。
    わざわざガンの原因、健康被害の原因を作っているような物かもしれなくて、本当に大丈夫なんでしょうか?

    受け入れして焼却処分するというのは怖いです。本当。

  • #2

    東 ゆうこ (金曜日, 18 5月 2012 08:44)

    メッセージどうもありがとうございました。
    医療がこれだけ進歩した今日でも、ガンは多くの人の抱える大きな問題です。
    厚生労働省は『2人に1人がガンになり、3人に1人がガンで死亡する。』と発表していますが、こうなると国全体の問題と言わざるを得ません。
    私も10年近く前に父が直腸ガンになり、ガンと分かってからわずか3ヶ月で逝ってしまいました。なす術もなく、何もしてあげれず悲しい気持ちと非常に悔しい思いにかられました。
    そういう方はたくさんいらっしゃると思います。
    私の知人にも末期がんを宣告されてから、手術で腫瘍の部分だけを取り去り、その後は生活習慣を大きく変え、ポジティブな取り組みによってガンが完全になくなり、ガンになる前よりも、健康になったという方もたくさんいらっしゃいます。
    ガンの種類や進行状況にもよると思いますが、まずは気持ちをポジティブに持つことが大切なのではないでしょうか。
    ガンは低体温(35°Cくらい)の細胞でその活力を増し、どんどん増えていくということなので、体を冷やさないようにすることはまず基本かもしれません。
    筋肉を鍛えて新陳代謝をよくすることや、常に笑いを忘れないことなども大切なのではないでしょうか。
    なかなか、毎日運動し、笑顔を絶やさないのは難しいかもしれませんが、なるべくそうあるように気をつけているところです。
    やすすさんも、日々の生活には気をつけていらっしゃるみたいなので、ぜひ、続けてくださいね。

    放射性物質の問題も今の課題ですね。
    愛知県のがれき受け入れに関しても賛否両論ですが、県としては被災地を助けるという支援体制をくずさず、実際に受け入れる側の地域の『安心安全』にしっかり対処できるように、まずは早急に調査を進めているところです。
    また進展があったらお知らせいたします。
    yk

  • #1

    やすす (木曜日, 17 5月 2012 18:06)

    また書き込み失礼します。
    周りでもガンで苦しんでる人が多くてびっくりする程ですよね。
    ガン問題は本当に身近で深刻です。
    掛かってからも重要ですが、予防対策が肝腎ですね。
    よく言われるように、禁煙、体操、なるべく節制した生活など、個人的も心掛けたいと思いますが、東議員、ゆうこ先生はいかがでしょうか?

    でも、排ガス、ダイオキシンやアスベスト、ヒ素、PCBなどの物質を吸い込まないようにするのは、政治の責任の面もあるなと思ってしまいました。
    放射性物質の拡散は大問題で怖いです。
    汚染されてるかもしれないがれきを拡散して焼却処理するのは本来考えられない行為だという話も聞きますし。
    とても不安です。